住宅展示場で失敗しない準備のコツ!見学だけでもOK?
見て回るだけでも楽しい住宅展示場では、複数のメーカーが綺麗なモデルハウスを一カ所に集中して公開しています。一方で、展示されている住宅のグレードが高く、現実的な家づくりの参考にできなかったという声も少なくありません。
この記事では、住宅展示場の見学に失敗しないために押さえておきたい注意点や見るべきポイントを解説します。また、家を買う予定はなく、デートや家族サービスなど見学だけで済ませたい場合のコツもご紹介します。
INDEX
1.住宅展示場を見学するときの注意点4つ
住宅展示場とは、各住宅メーカーのモデルハウスが一カ所に集中して建てられた展示スペースを意味し、来訪者が一度に比較・見学できるスポットです。まずは、住宅展示場の見学に失敗しないための注意点を解説します。
出発前に目的を考える
住宅展示場に向かう前に見学の目的を明確にしておきましょう。住宅メーカーの営業担当から来場目的を聞かれたときにはっきり答えられないと、熱心な営業活動を受ける可能性があります。その結果、そこまで欲しくもなかったのに購入の契約までしてしまったケースも。以下のような目的を持っておくと、有意義に見学することができます。
住宅展示場を見学する目的の一例
- カタログや間取り図で分かりづらい点を解消したい
- インテリアを自宅の参考にする
- ハウスメーカーの営業担当とのつながりを得る
- 娯楽目的で利用したい(家族サービス・デートなど)
近いうちに家を建てる予定があるなど、真剣に見学したい場合は前もって予約しましょう。見学する世帯が多い日には案内の順番待ちが発生することもあります。服装はジャケットを羽織ったビジカジ程度の格好が無難です。また、見学しやすいように脱ぎ履きしやすく歩きやすい靴を選びましょう。
比較検討をしっかり行う
モデルハウスを見学するときは、比較するポイントを絞って検討しましょう。住宅展示場にある家は、最新設備やインテリアにこだわり抜いています。なんとなく見学するだけでは、どの家も素晴らしいだけに、結局自分の家に取り入れるべき要素を決められない、という事態に陥りがちです。以下は、比較検討でよく挙げられるポイントの一例です。
比較検討するポイントの一例
- 標準仕様と特別仕様の箇所、範囲
- 標準仕様と特別仕様の坪単価
- 構造や断熱など暮らしやすさに長期的に影響する部分
複数のモデルハウスを比較するときは、各モデルハウスの標準仕様の箇所・範囲を押さえておきましょう。モデルハウスのほとんどは、部屋の広さや間取り、設備などに特別仕様(オプション)が採用されています。モデルハウスと標準仕様の両方の坪単価を確認して、費用と理想のバランスを探りましょう。 また、長期的に暮らす上での快適性やモデルハウスの構造・断熱材についても尋ねると良いでしょう。
アンケートは書かなくてもいい
住宅展示場では無理にアンケートに答える必要はありません。曖昧な態度でアンケートを書いてしまうと、営業担当から「この人は家を買ってくれるかもしれない」と勘違いされる可能性があります。買う気がないのにアンケートを求められた場合は「まだ検討中なので」ときっぱり断るのが良いでしょう。難しい場合は、営業に「興味が持てなかった」旨を伝えた上でアンケートを書くのが無難です。逆に、実際に家を建てることを検討していて、モデルハウスや営業担当が魅力的だった場合は、アンケートに積極的に記載しましょう。
割引に安易につられない
住宅展示場の見学では、「×日までなら○○パーセント割引します」といったキャンペーンや割引に安易につられないようにしましょう。こういったキャンペーンは見学者の中から一人でも多く顧客を増やすために、常時実施されているケースがほとんどです。
ほかの会社で欲しい家が見つかった場合は、契約会社を変更しなければならず、違約金が発生することもあります。長い目で見て納得できるメーカーや営業担当を探すほうが良いでしょう。
【コラム】住宅展示場は見学だけでもOK?
「すぐに家を買うつもりがない」と最初にはっきり言える人であれば問題ありません。住宅展示場に行く人が全て家を建てる予定があるとはメーカーも営業担当も思っていないので、トークショーやプレゼントを目当てに「ただ見学に来た」と伝えても、それだけで嫌な顔をされることはありません。ただし、アンケートと同じように曖昧な態度を取って期待させる、「見学だけ」と伝えているのに営業担当を長く束縛する、といった行為は避けたほうが良いでしょう。
2.住宅展示場の見学で見るべきポイント4つ
住宅展示場のモデルハウスを家づくりの参考にするためには、どういった箇所を見るべきなのでしょうか? ここでは、見学で重点的に見るべきポイントを4つに絞ってご紹介します。
外観
住宅展示場を見学するときは、好みの家のイメージを掴むために外観をチェックしてみましょう。以下は、外観をチェックするときのポイントの一例です。
外観を見るときのポイント
- テイスト・雰囲気
- 外壁の素材
- 屋根や建物自体の形
家の印象は、外観の雰囲気や外壁の素材、建物自体の形によって大きく変わります。例えば、直線的なモダンスタイルや日本らしさを大切にした和風住宅、レンガ・石を使った北欧風のデザインなどが挙げられます。良い印象を受けた外観を覚えておき、家づくりの参考にしてみてください。
間取り
住宅展示場を見学するときは間取りのチェックも重要です。予算や家族構成などから必要な部屋数がおおまかに決まっていても、配置や組み合わせのやり方はさまざまです。実際にモデルハウスの間取りを見てみることでインスピレーションを得やすくなります。以下は、間取りを見るときのポイントの一例です。
間取りを見るときのポイント
- 家族構成に応じた部屋の数・大きさ
- 収納スペースの配置・大きさ
- 動線設計
間取りを見るときは、部屋の数・大きさや動線設計、収納スペースを意識してチェックしてみてください。家族構成や生活スタイルによって、適した間取りは異なるものです。実際にモデルハウスで見てみることで、自分が求める条件や必要な間取りを再認識することができます。
例えば、16畳のLDKというスペースを、すべてオープンにするのか、1畳を収納として使うのか、どちらが合っているのかは人によって異なります。モデルハウスで実際に収納スペースを確認することで、家族の暮らしに適した間取りづくりの参考にできます。
インテリア
住宅展示場を見学するときは、インテリアもチェックしましょう。モデルハウスは、家の雰囲気に合わせたインテリアがコーディネートされています。そのため、求めている雰囲気に合ったインテリアを探すときにぴったりです。以下は、モデルハウスでインテリアを見るときのポイントです。
インテリアを見るときのポイント
- テーマ(北欧・モダン・和風など)
- 部屋とインテリアの色・トーンの組み合わせ
自分の好みに合ったものがあれば、写真を撮っておいたり、メーカーや寸法をメモしておいたりすると、後から見返せて便利です。
最新設備
住宅展示場を見学するときは、最新設備のチェックも欠かせません。暖房や食洗機、太陽光発電やバリアフリーなど、各社のモデルハウスには最新の設備が盛り込まれています。設備をそのまま導入するのではなく、暮らしの中で取り入れたい利便性を考えるきっかけとして参考にしてみると良いでしょう。また、長く住むにあたり耐震性能や高断熱性能などの取り組みも気にしておきたいところです。以下は、住宅展示場で参考にしておきたい設備の一例です。
設備の一例
- 台所やお風呂など水回りの設備
- バリアフリー仕様
- 暖房・換気システム
- 耐震性能
- 高断熱性能
【コラム】効率的に見学するための準備5つ
住宅展示場の見学当日は、次の5つのグッズを持っていきましょう。
(1)スマホ
(2)筆記用具
(3)メモ帳
(4)メジャー
(5)かばん
住宅展示場の見学では、家づくりの参考になるヒントがたくさんあります。家の外装やインテリアで気に入ったものがあれば、手軽に写真を撮れるスマホが便利です。また、間取りや設備のメーカーや名称をメモするための筆記用具やメモ帳も忘れずに。窓の大きさや廊下の幅などを測っておくとイメージに近い間取りづくりの再現性が高まるため、メジャーも用意して、気になったものの寸法を測っておきましょう。住宅展示場ではカタログ・パンフレットをたくさん持ち帰ることが多く、それらが入るかばんを持っていくと安心です。
3.まとめ
住宅展示場を見学するときは、注意点を把握して対策しておくと失敗せずに有意義な時間を過ごすことができます。また、見学を通して家づくりに役立つ情報収集を目的とする場合は、チェックすべきポイントを押さえておきましょう。